「うつ病からの復職を目指したい…」
「復職する際は同じ職場と転職のどちらが良い?」
「復職のタイミングはどう決めるのがおすすめ?」
うつ病で復職を目指す人の中には、上記のような悩みを抱えている人もいるでしょう。
結論からいうと、どのように復職をすべきかは人それぞれ異なります。
労働環境やうつ病の原因など、どれだけ改善できるかが重要になるため、まずは状況を整理しましょう。
この記事では、うつ病の方が復職時に不安になっていることや、同じ職場と転職のどちらがいいかなどをまとめました。
うつ病で休職・復職する際に診断書は必要?
結論、うつ病で休職・復職する際は、診断書が必要です。
診断書がない状態で休職になってしまうと、傷病手当金や休業補償などが受けられません。
補償がない状態で休職してしまえば、自身の不安を募らせる原因にもなるでしょう。
復職についても診断書があれば、自身が問題なく働けることの証明になります。
仮に復職を希望する場合に診断書を出してもらえない場合は、医師が症状の改善を認めていない可能性が高いです。
さらに症状が悪化するおそれもあるため、診断書をもらってから復職を希望する旨を会社に伝えましょう。
うつ病の方が復職時に不安になること7選
うつ病の方が復職時に不安になっていることとして、以下の7つがあげられます。
- 復帰のタイミング
- 復職手続きと準備
- 職場でのサポート
- 再発防止策
- 労働環境の調整
- 心理的な準備
- 法的な権利
それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。
復帰のタイミング
うつ病の方が復職する際に不安になることとして、復職のタイミングがあげられます。
病状が改善しているのか・本当に復職できるのかなどを不安に感じるケースは多々あるでしょう。
復職のタイミングについては、必ず医師との相談が必要です。
自分だけで判断したり会社の指示に従ったりすると、病状が悪化する可能性があるため、注意しましょう。
復職手続きと準備
うつ病の方が不安に感じている要素の一つに、復職手続きと準備をどうすれば良いかがあげられます。
例えば、診断書のほかに必要な書類はあるのか・会社とはどのようにやりとりすれば良いかなどが不安要素となるでしょう。
また、休職中に生活リズムが乱れてしまっているケースも考えられます。
このことから、復職に向けた準備に不安を抱く人は少なくありません。
復職の目処が立ったら、自分でできることから少しずつ準備していくのが大切です。
職場でのサポート
うつ病の方が復職するにあたり、職場でのサポートがあるかも不安要素の一つです。
どのようなサポートを求めるかは人それぞれですが、以下のような内容が考えられるでしょう。
- 休職からの復帰を受け入れてもらえるか
- 以前と同じように扱ってもらえるか
- 腫れものに触るような雰囲気にならないか
復職をする際は、どのようなサポートが必要かを会社と擦り合わせておくのがおすすめです。
なにも相談せずに復職すると、会社側もどのように対応すれば良いかわからず、双方にとって良い結果にはなりません。
再発防止策
うつ病で休職していた場合、再発防止策も用意しておかなければなりません。
再発防止策がない状態で復職しても、再度症状が悪化し、再び休職につながってしまう可能性があります。
復職の際は、何が原因でうつ病が発症したのかを整理しましょう。
整理した内容に沿って、うつ病の原因を取り除いてから復職するのが重要です。
労働環境の調整
うつ病の方が復職するうえで、労働環境が整っているかも不安要素の一つになるでしょう。
特に人間関係や仕事量など、休職前と状況が変わっていなければ、再度発症してしまうかもしれません。
例えば人間関係が原因となっている場合は、部署の移動や配置換えができないか相談してみましょう。
できるだけ以前と異なる環境に調整し、無理なく働ける環境を整えるのが大切です。
心理的な準備
うつ病で休職していた方が復職する際は、心理的な準備をしておくのも重要です。
特にメンタルケアの部分は重要になるため、時間的余裕がある段階で、医師に相談しておきましょう。
準備しておきたい内容の例として、以下があげられます。
- 不調のサインを把握しておく
- 疲労を感じたときの対策方法を用意しておく
- 相談できる環境を整えておく
どの方法が適しているかは一人ひとり異なるため、自分に合った手段を見つけてください。
法的な権利
うつ病から復職する場合、法的権利の部分が気になる人もいるでしょう。
例えば就業規則上で復職や休職に関する規定がどうなっているかがあげられます。
また、仮に再度休職しなければならない事態になった場合、問題なく相談できるかの権利も重要です。
会社に法務部がある場合は、気になる部分を整理したうえで、復職前に相談しておくと良いでしょう。
怖い?同じ職場にうつ病で復職できる人
うつ病からの復職を進める際、同じ職場への復帰ができる人は以下の通りです。
- 職場のサポートがある
- 仕事が好きでストレスが少ない
- 職場環境の改善が期待できる
それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。
職場のサポートがある
職場のサポートがある場合は、うつ病から復職しやすいと考えられます。
周囲の人たちが理解を示してくれている状態であれば、うつ病の原因は出来にくいといえるるでしょう。
また、過剰に気を遣われすぎないかも重要なポイントです。
気を遣われすぎると心理的に負担がかかってしまい、結果として働きにくい環境になりかねません。
仕事が好きでストレスが少ない
もともと仕事が好きな人であれば、復職後のストレスを抱えづらい可能性が高いです。
この場合、人間関係が原因でうつ病になってしまっていると考えられるため、仕事そのものには特別問題点はないでしょう。
場合によっては、仕事に打ち込む姿勢が精神的な安定を生み出すケースもあります。
職場環境の改善が期待できる
職場環境の改善が期待できる場合も、うつ病からの復職に期待できます。
例えば人間関係が原因の場合は、該当の人物とかかわらないような配置をしてもらえると安心です。
仕事の内容や量が原因となった場合は、労働環境が変えられるかを確認してみましょう。
うつ病での復職が厳しく転職したほうが良い人
うつ病から復職するのではなく、転職したほうが良い人の特徴は以下の通りです。
- 職場のサポートがない・復職後仕事がない
- 仕事や上司が原因のストレスが多い
- 周りの目線が冷たい・怖い
上記の内容について、詳しく解説します。
職場のサポートがない・復職後仕事がない
職場のサポートがない・復職後の仕事がない場合は、転職を検討してみましょう。
サポートがない環境だと、肉体的・精神的な負担がかかってしまい、再発の原因になりかねません。
また、気を遣われすぎて仕事がないことを不安に感じる人もいるでしょう。
そのまま働き続けても良い方向に向かうとは考えづらいため、転職も視野に入れてみてください。
仕事や上司が原因のストレスが多い
仕事や上司など、ストレスの原因が多い場合も、転職を視野に入れるべきです。
いくら環境を変えてもらったとしても、仕事の大部分を変えるのは難しいでしょう。
上司についても、簡単に変更できるものではありません。
うつ病から復職したとして、環境が変わらない可能性が高いなら、自ら転職してしまうのがよいでしょう。
周りの目線が冷たい・怖い
周囲からの視線が冷たい・怖いと感じる場合も、転職してしまうのがよいでしょう。
残念ながら、うつ病を良く思わない人は一定数存在します。
なかには、病気としての理解を示さない人もいるでしょう。
この場合、休職する前よりもストレスの原因が増えてしまう恐れがあります。
自身を守るために、周囲の環境を変える目的での転職を選択肢に入れてみてください。
社内で過去にうつ病から復帰した人の今を観察しよう
うつ病からの復職を考えているなら、社内で過去に復帰した人がいないかを確認してみましょう。
該当の人物がいる場合は、復帰後の状況を観察してみるのがおすすめです。
休職前に比べて働きやすそうにしているか・どのようなサポートを受けているかなどがあげられます。
もし直接話を聞けるようであれば、復職直後のことを聞いてみるのもよいでしょう。
うつ病からの復職で失敗することもある?注意点は?
結論、うつ病からの復職で失敗してしまうケースは十分に考えられます。
うつ病になりやすい人の特徴は、真面目な人や責任感の強い人です。
そのため、休職していた分の遅れを取り戻そうとして、無理してしまうと失敗する可能性が高くなります。
復職する際は、決して焦らないようにしましょう。
自身にとって無理のないペースで、少しずつ休職前の状態に近づけていくことが大切です。
復職のタイミングはどうやって決める?
うつ病で休職している場合、どのように復職のタイミングを決めればよいか悩む人もいるでしょう。
ここでは復職を決めるタイミングの決め方として、以下の3つをご紹介します。
- まずは生活リズムを安定させる
- 気分は良くなってきているか?浮き沈みが激しくないか?確認する
- 入念な医師との相談の元決断する
それぞれの内容を確認し、自分にあった復職のタイミングを見つけましょう。
まずは生活リズムを安定させる
うつ病で休職している場合、生活リズムが乱れている可能性があります。
特に昼夜逆転してしまうケースは珍しくないため、まずは生活リズムを安定させましょう。
生活リズムを安定させるには、きちんと日光を浴びるのが重要です。
ある程度生活リズムが安定したら、出勤時間に合わせて就寝・起床を行ってみましょう。
気分は良くなってきているか?浮き沈みが激しくないか?確認する
うつ病の方だと、ふとしたタイミングで気分が浮き沈みしてしまうことがあります。
そのため、気分が良くなってきているかは、復職を目指すうえで重要なポイントです。
浮き沈みが激しい状態だと、仕事中に落ち込んでしまい、業務が手に付かないかもしれません。
精神状態が安定していると感じたら、復職を検討してみてもよいでしょう。
入念な医師との相談の元決断する
うつ病の方が復職する場合、必ず担当医師と入念な相談を行いましょう。
自分だけの判断で復職を進めるのは、大変危険な行為です。
うつ病から復職する際は、基本的に医師の診断書が必要になります。
診断書がなければ、会社としても受け入れができません。
本当に復職できる状況なのか・自身の気持ち的に問題ないのかなどを相談し、適切なタイミングを検討しましょう。
うつ病の復職に関するよくある質問
うつ病の復職に関するよくある質問として、以下の7つを見ていきましょう。
- 復職直後からフルタイムで働いてよい?
- うつ病で復職できる確率は?
- うつ病で復職するまでの期間は?
- うつ病で仕事を休む期間はどれくらいが目安ですか?
- うつ病 復職 どのくらい?
- うつ病で休職して退職するのはずるいですか?
- 休職した方がいいサインは?
それぞれの内容について、詳しく解説します。
復職直後からフルタイムで働いてよい?
結論、復職直後からフルタイムで働いてもよいかは人によります。
会社によっては、リハビリ機関と称して時短勤務を提供していることもあるため、相談してみましょう。
うつ病で復職できる確率は?
うつ病で復職できる確率は、以下が目安といわれています。
- 半年:50~60%
- 1年:70%前後
上記のことから、うつ病の方が復職するのにはそれなりの時間がかかるといえるでしょう。
決して焦らず、自分のペースで治療するのが大切です。
うつ病で復職するまでの期間は?
うつ病で復職するまでの期間は、半年から1年程度が目安といわれています。
中には2~3ヶ月で復帰できるケースもありますが、決して多い事例ではありません。
うつ病で仕事を休む期間はどれくらいが目安ですか?
うつ病で仕事を休む期間は、半年程度を目安にするのがよいでしょう。
もちろん、病状によってはそれ以上の期間を必要とするケースもあります。
うつ病 復職 どのくらい?
うつ病になってしまった人の復職率は、約7割程度と考えられています。
期間としては半年~1年程度が必要となるため、自分の状況を確認しながら復職を検討していきましょう。
うつ病で休職して退職するのはずるいですか?
うつ病で休職した後、そのまま退職する行為は決してずるくありません。
復職を目指しても、状況が改善されずに退職してしまうケースは多々あります。
無理に働くと自分自身を追い詰めてしまうため、復職と退職のどちらがよいかは慎重に判断しましょう。
休職した方がいいサインは?
うつ病により休職したほうがいいサインとして、以下があげられます。
- 気分の浮き沈みが激しい
- 不眠や過眠の症状がある
- 食欲の低下・過食
- 集中力の低下
- 自律神経の乱れ
少しでも普段と異なる部分があると自分で感じたら、迷わず医療機関に相談しましょう。
うつ病からの復職は焦らず医師と相談しよう
うつ病になってしまった方には、元の職場への復職を目指しているケースも多いです。
スムーズに復職できれば問題はないですが、実際にはなかなかうまく行きません。
うつ病からの復職を目指す場合は、決して焦らないようにしましょう。
症状が改善されていないにもかかわらず、無理に復職すると、さらに悪化する可能性が高いです。
仕事に戻りたいと考えている場合は、担当医師に相談の上、適切なタイミングを見つけましょう。
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