「適応障害から同じ職場にできる?」
「同じ職場に復職するのが怖い」
「復職しても再発する可能性はある?」
適応障害から同じ職場に復職できる人とできない人には違いがあります。また、復職後に再発リスクがあるのも事実です。
復職を成功させるには自己管理はもちろん、上司や同僚、家族や友人など周囲の協力が重要です。
そこで今回は同じ職場へ復職できる人とできない人の特徴から、復職するためのポイントまで詳しく解説します。
【結論】適応障害で同じ職場に復職できるかは医師と相談!
適応障害で同じ職場に復職するには医師の診断をもとに体調や精神状態を確認し、復職の可否を判断することが大切です。
医師からのアドバイスに従って適切なタイミングで復職することで、再発のリスクを低減できます。
適応障害の症状や状態は個人差があるので、他人のケースを鵜呑みにするのではなく、自分に合った方法で復職を目指しましょう。
適応障害で同じ職場に復職できる人の特徴
適応障害で同じ職場に復職するためには自分自身以外にも周囲の協力が不可欠です。
適応障害で休職しても同じ職場に復職できる人には以下の特徴があります。
- 体調が安定している・生活リズムが良い
- 復職に関してしんどい・怖いと感じることがあまりない
- 元の職場の適応障害への理解がある
- 長期の休職や異動など職場の配慮がある
それぞれの特徴を詳しくみていきましょう。
体調が安定している・生活リズムが良い
適応障害から復職するには規則正しい生活リズムを維持し、体調が安定していることが重要です。
適応障害はストレスによる脳の不調で、精神を安定させるセロトニンが乱れている状態です。
生活リズムを整えることで精神を安定させるセロトニンが正常に分泌され、同じ職場への復職の道が開かれます。
復職に関してしんどい・怖いと感じることがあまりない
スムーズに復職できる可能性が高いのは、同じ職場への復職に対して不安や恐怖を感じることが少ない人です。
- 以前と同じ業務が怖くない
- 以前と同じ上司に恐怖心がない
- 同僚に会うのが怖くない
以上のように同じ職場への復職は心理的な負担が少ないと、仕事に戻る際のストレスが軽減されます。
ゆっくり休職した後、同じ職場に対して恐怖心が少ない場合は復職がスムーズに進む可能性が高いです。
同じ職場が適応障害への理解がある
同じ職場が適応障害に対する理解を示し、復職に対するサポートを提供している場合、復職しやすくなります。
安心して同じ職場に戻れるかの判断は、以下のポイントをチェックしておくと良いでしょう。
- 適応障害に関する教育、マニュアルがある
- 上司が適応障害を理解している
- 上司、同僚のフォローがある
同じ職場へ復職する際は周囲の理解と協力が必須です。
復職を考えたときに上司や労務部などに聞いてみましょう。
長期の休職や異動など職場の配慮がある
長期の休職や部署の異動など、職場側が適切な配慮を行っている場合、同じ職場への復職がスムーズになります。
- 慣らし出勤、時短勤務がある
- 産業医やカウンセラーが設置されている
- 業務負担を調節してくれる
同じ職場に戻るのが怖い場合でも、部署移動や配置換えなど行うことで、ストレスを軽減できます。
復職の際には以上のような内容を会社と話し合い、負担が少ない状態で戻ることが望ましいです。
同じ職場に戻るのは怖い?再発する?
適応障害の原因によっては「同じ職場に戻るのが怖い」「戻っても再発してしまうかもしれない」と考える方は多くいます。
実際に復職した人の半数が2年以内に再発し、再度休業しているというデータもあります。
再発させず同じ職場への復職を成功させるためには、職場環境以外に以下のような長期的な自己管理が大切です。
- ストレス管理の方法を学ぶ
- 体力をつける
- 食事の栄養バランスを整える
上記は同じ職場に復職するうえで、とても重要なことです。
自律神経を整えストレスを発散できる環境を持続させることが、再発リスクの低減につながります。
適応障害で同じ職場に復職できない人
職場環境や仕事の内容が適応障害の原因となっている場合、同じ職場に復職することが難しいです。
- 同じ職場の仕事や人間関係が嫌い
- 同じ部署や周りの目が怖い・気まずい
- 職場からの配慮がない
自分に当てはまる項目があるかみていきましょう。
同じ職場の仕事や人間関係が嫌い
仕事や職場の人間関係が適応障害の原因である場合、再発のリスクが高くなるので同じ職場に戻ることは難しいといえます。
適応障害の理由を上司に相談したにも関わらず人事異動が行われていない場合は、転職や異動を検討することが重要です。
適応障害の再発を防ぐためにも、自分にとって働きやすい環境を見つけましょう。
同じ部署や周りの目が怖い・気まずい
同じ部署で働くことに対して恐怖心や気まずさを感じる場合、心理的な負担が大きいため復職は難しくなります。
同じ職場で復職したいと考えている場合で「気まずい」と感じるなら、部署移動の相談をしてみましょう。
環境を変えて移動先の上司や同僚など周囲のサポートが得られることで、安心して仕事に取り組むことができます。
職場からの配慮がない
同じ職場が適応障害に対する理解や配慮を示さない場合、復職後の負担が増えるので復職は困難です。
復職後に以下の配慮がない職場には注意しましょう。
- 勤務時間の調整がない
- 業務負担の調整がない
- 定期的なカウンセリングがない
適応障害から復職した直後に以前と同じ働き方をすると心身にストレスを与え、再発の可能性が上がります。
同じ職場の協力が得られない場合、新たな職場を検討することも視野に入れましょう。
復職したくない!適応障害で復帰するタイミングや同じ職場で復帰できるかどうかを解説
適応障害で同じ職場に復職できるか確認する方法は?
適応障害から同じ会社にスムーズに復職するためには、以下の3つの方法を行いましょう。
- 入念な医師との相談
- 体調や生活リズムを整えて調子を見る
- 仕事や環境が好きかを確認する
では、それぞれのステップを詳しくみていきましょう。
入念な医師との相談
同じ職場へ復職時期は医師の意見をもとに体調や精神状態を考慮しながら相談して決めましょう。
相談の際は、常に本心を話すことが重要です。
今の状況や職場への不安、今後の方向性を整理して計画を立てることが、適応障害を再発させず復職を成功させる近道になります。
体調や生活リズムを整えて調子を見る
同じ職場へ復職する際には体調や生活リズムを整えて健康な状態を保ち、自分の調子を確認することが重要です。
- 朝決まった時間に起床する
- 散歩やストレッチなど軽い運動をする
- 睡眠の3時間前に食事を済ませる
- 睡眠時間を十分に確保する
正しい生活習慣、生活リズムは自律神経を整え、感情をコントロールするセロトニンを分泌させます。
適応障害から同じ職場に復職するための準備として、生活リズムを整えておきましょう。
仕事や環境が好きかを確認する
適応障害で休職しても同じ職場が好きな環境であれば、復職後のストレスが緩和されます。
仕事に対するやりがいや職場の雰囲気が、自分にとって適しているかどうかを見極めることが重要です。
自分が仕事や職場の環境を好きかどうか確認しておきましょう。
職場の好きな所や嫌いな所を紙に書いて整理すると、考えがまとまりやすくなります。
【職場側】復職したいと言われた時の対処法
適応障害から同じ職場に復帰したいと申告された場合、病院や労務部、上長の連携が必要です。
職場側の人は以下の方法で対応していきましょう。
- 診断書をもらう
- 主治医に復職のアドバイスや注意点を上長が確認する
- 本人や家族・友人から状態や希望をヒアリングする
- 通勤訓練を実施する
それぞれ解説します。
診断書をもらう
適応障害から復職を希望する社員からは、必ず診断書をもらいましょう。
診断書は医師の意見が反映されているため、復職が適切かどうかの判断材料となります。
同じ職場に戻す場合や部署変更の際、診断書をもとに復職可能な時期や業務内容を調整することが重要です。
診断書は今後のトラブルを避けるための証拠になるので、必ず保管しておきましょう。
主治医に復職のアドバイスや注意点を上長が確認する
適応障害から復職する希望者の主治医と話し、以下のようなアドバイスや注意点を確認しておきましょう。
- 復職の時期は適切か
- 適応障害の再発の危険性
- 復職後に職場がすべき配慮
- 服薬時の注意点
同じ職場の上長が直接主治医と連絡を取り、復職に関する具体的な指導を受けることで、職場全体でのサポート体制を整えられます。
主治医のアドバイスを踏まえて対応し、復職者の負担を軽減して再発リスクを減らしながらスムーズな復職をサポートしましょう。
主治医のアドバイス、ヒアリング内容は必ずメモを取り記録として残しておきましょう。
本人や家族・友人から状態や希望をヒアリングする
適応障害の同じ職場への復職には希望者本人だけでなく、家族や友人からも状態や希望をヒアリングすることが重要です。
- 自宅での様子
- 生活リズムや生活習慣
- 言動に違和感がないか
家族や友人は一番近くで復職者を見てくれている人です。
- 復職が早いと感じている
- 復職の準備が整っていない
上記のように判断しているようなら、家族から本人を説得してもらいましょう。
適応障害者からの配置転換希望の拒否は安全配慮義務になる?
適応障害から同じ職場への復職時の配置転換希望を拒否する行為は、契約内容によっては安全配慮義務違反とみなされます。
労働環境に関して、労働安全衛生法では以下のように定められています。
快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じて職場における労働者の安全と健康を確保するようにしなければならない。
雇用契約が職種や職務内容を特定している場合は、配置換えが難しい状況もあるでしょう。
しかし配置転換ができる契約の場合、希望を拒否することは安全配慮義務違反に該当するので注意しましょう。
参考:日本の人事部
適応障害で同じ職場に復職する人に関するよくある質問
適応障害で同じ職場に復職したとしても、再発しないためにはその後の行動が重要です。
では、復職したいと考えている人から良くある質問をみてきましょう。
適応障害で復職した後に気をつけることは?
適応障害で同じ復職した後は、無理をせず自分のペースで仕事を進めることが重要です。
また、定期的に医師の診察を受け、健康状態を確認しながら働くことが求められます。
同じ職場に復職した後は、自分自身に負担やストレスを書けない働き方を見つけていきましょう。
適応障害は同じ職場でも発症する人はいますか?
適応障害で同じ職場に復職しても職場の環境や人間関係が変わらない場合、再びストレスを感じ再発することがあります。
再発を防ぐためには、職場環境の改善やストレス管理の方法を取り入れることが重要です。
適応障害のぶり返しの症状は?
適応障害のぶり返しの症状には不眠や吐き気、疲労感の増加など身体的な症状や、仕事に対する意欲の低下などがあります。
症状が現れた場合、再発の可能性が高いので、早めに医師に相談し職場と連携して適切な対応を取りましょう。
適応障害 何ヶ月休んだ?1か月で復職できる?
適応障害の休職期間は個人差が大きいです。1か月で復職できる人もいれば、数か月以上休職が必要な人もいます。
医師の診断に基づいて適切な休職期間を設定し、無理のない復職を目指しましょう。
適応障害は怠け癖ですか?
適応障害は怠け癖ではありません。
精神的なストレスや環境の変化に対する適応が難しくなり、心身に影響を及ぼす病気です。
自分自身含め周囲も適応障害を理解し、適切な治療やサポート体制を作ることで改善します。
【まとめ】適応障害で同じ職場に復職できるかは医師と相談!
適応障害になった理由が業務内容や人間関係であっても職場が理解しサポートすることで、同じ職場への復職は叶います。
しかし、適応障害から復職するには周囲の協力だけでなく、自分自身を知りコントロールできるようになることも必要です。
自分自身と対話し、主治医と相談しながら社会復帰への道を開いていきましょう。
同じ職場に戻るのが「怖い」「転職したい」という方はリワーク施設を活用してください。
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